がんへの正しい知識や理解を呼び掛けようと、患者や家族らが24時間歩き続けるチャリティーイベント「リレー・フォー・ライフ(RFL)・ジャパン2016えひめ」(実行委員会など主催)が1日正午、松山市堀之内の城山公園で始まった。県内の医療機関や患者団体などでつくる42チームと個人計約2500人が2日正午まで公園内のコースを周回する。今年で7回目。
 開会式で、矢野尚良実行委員長(41)が「患者がつらく悲しい体験をした四国がんセンターがあった堀之内で、24時間元気に歩こう」とあいさつ。患者・経験者を代表し、同市の女性会社員(59)が「8年前に腹膜がん、昨年には乳がんを患い、同じ病室の患者と励まし合って治療を乗り越えた。仲間とともに歩きたい」と語った。
 リレーウオークはがんサバイバー約30人でスタート。その後、各チームが参加し、たすきをつないだ。仲間の手形やがん検診受診を呼び掛ける横断幕を掲げながら、それぞれのペースで歩みを進めた。
 日没とともに、コース沿いに並べた紙袋の灯籠1000個を点灯。「負けないで」「祈り」などのメッセージが浮かび上がり、参加者を勇気づけた。地元のコーラスグループのステージなどもあった。
 参加した大腸がん経験者の同市の男性(68)は「働き盛りの41歳で手術をし、将来への大きな不安を抱えた。患者や家族らと交流し、闘病のつらさやがんに向き合う気持ちを分かち合いたい」と話していた。